結婚に迷う女性たち

彼女が結婚できない理由

もう一つのポイントは、現在生じているのは、単なる晩婚化ではなくて非婚化、それも、したくてもできなかったという非婚化です。

 

五十歳の時点で結婚していない人は、七五年までは二 1三%だったのが二 五年現在、男性一五・四%。今後、その数は増え続け、今の若者の二五%以上が一生結婚しないだろうと予測されます。そして、それが少子化の直接の原因になっています。

 

結婚年齢が多様化しているとか、結婚しない人が増えているというと、一般には、自分の意志でそうしている人が増えたからだと思われがちですが、実際には、まったく逆です。結婚年齢がぱらつくことにより、逆に、自分の思ったタイミングで結婚できるとは限らなくなってくるのです。就職にしろ結婚にしろ、自由化が起これば思いどおりにならなくなる、というパラドクスです。

 

選択肢が増えれば増えるほど、自分の思い描いた選択ができなくなる。その結果が現在の急速な晩婚化、非婚化の進展となって現れているわけです。
「婚活」なしでは結婚できない以上は、統計から見て全般的にいえることですが、具体的な個別のケ スからも、晩婚化と非婚化が進み、そして、結婚が、もはや積極的な結婚活動なしにはむずかしくなってきていることがわかります。

 

男性、女性、それぞれに、今は結婚しない、できない理由があり、それらについては後の章で詳しくご紹介しますが、ひとことで言えば、社会経済的状況が変化しているにもかかわらず、意識そのものは昔とそんなに変わっていないということでしょう。

 

怒る女性

 

女性の多くは、やはり男性に経済的に依存したい、あるいは依存できるだけの力のある男性と結婚したいと思っていますし、一方、男性も男性で、自分は仕事だけしていて、ワーク・ライフ・バランスのライフのほうは妻に任せて、仕事以外のことに関わるのは定年後からでいいだろうと思っています。こと結婚に関しては、いろいろな意味で、前の世代の負の遺産を引き継いでいるわけです。
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さらに、結婚そのものについても、男女とも、自分で特に積極的に何かをしなくても、自動的にことが運んで、思いどおりの生活が送れるはずだと、いまだに思っている節があります。たしかに、親の世代、昭和の時代はそうでした。でも、今は違います。

 

特に男性については、バブル崩壊後のロスジェネ(ロストジェネレーション・不況による就職氷河期の十年間に就職した、一九七0年代生まれの人たち)あたりから、経済格差による結婚のチャンスの格差も生まれてきているといわれています。つまり、一部の男性のところに女性が集中し、そのほかの多くの男性には、結婚どころか、女性とつき合うチャンスすらないという状況です。

 

さらに悪いことに、そうしたいわば「負け組」と自分で思っている男性たちの中に、すでに、生身の女性とつき合うことをあきらめてしまっている層が多数存在することです。これを女性たちの側から見るとどういうことかというと、もはや、かつてのように、待っていれば向こうからだれか、声をかけてくる、というようなことはないのです。

 

かくして、今まさに、「婚活」すなわち「結婚活動」、とりわけ中高年の婚活の必然性がクローズアップされてきたわけです。